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江戸のお金、一分判金(一分金)の価値を解説!現在の買取額も教えます!

shinbashi

江戸の分金

こちらは先日弊社でお買取りさせていただいた、江戸時代の「分金」とよばれる金貨となります。四角い形が特徴で、中には縦1センチほどの小さいものも存在しますが、一分金は時代によって数十万円以上の値段に跳ね上がるものも存在します。


特徴

慶長一分
慶長一分判金

写真は、江戸初期に造られてた慶長一分判金となります。表面(右)には「光次」というこの分金を鋳造した人の刻印と花押が打たれます。裏面(左)には、「一分」という額面、その上下には桐紋が打たれています。

時代によって、大きさ(重さ)、金の品位は異なりますが、デザインはおおむね同じです。

ただ、時代によって稀少性は大きく異なるため、買取額の幅は1万円前後から数十万円まで広がります。

以下、主な一分金の種類と買取額についてご紹介します。


①額一分判金

最初に登場したのは、額一分判金、通称「大阪一分」となります。

額一分

表面には額面の「壹分」が大きく刻まれており、裏面には「光次」の極印が打たれています。非常にシンプルなデザインとなります。

こちらの買取額は、70~80万円程になります。


②慶長一分判金

慶長一分「両本」
慶長一分判金「両本」

慶長一分判金は、流通期間が長く、種類がいくつか存在します。通常のものでは買取価格10万弱になりますが、古鋳・前期のものは稀少性が高くなります。また、右上ないし右上・左上に「本」字が刻印されたものは、「片本」「両本」と呼ばれ、こちらも稀少性が増します。状態のいい「両本」であれば50万円程の買取額になります。


③元禄一分判金

元禄一分判金

慶長一分判金の後に造られたものがこちらの一分判金です。重さをほぼ変えることなく、金の含有量を大きく減らして作ったのが「元禄一分金」です。そのせいで市民からの評判は悪く、20年もせずに改鋳されてしまうこととなります。

右上に時代を表す「元」の字が打たれています。10万円~の買取となります。


④宝永一分判金

宝永一分

元禄一分金のあとに造られたのが、宝永一分判金となります。銀の量を減らして重さを軽くすることによって、金の含有量が相対的に上がっています。

金の含有量が高くなったことで見た目はとても美しく仕上がりました。デザインはそのまま引き継がれ、裏面の時代印は「乾」の字が使われました。買取額はここ最近上がっており7~8万円からの買取額となります。


⑤正徳一分判金

正徳一分

1714年(正徳4年)、再び大きさを慶長一分金と同じにした「正徳一分金」が製造されます。

品位を落とすことなく大きさを戻したことにより、金の使用量はかなり増えました。ただし金の品位は悪くはなかったのですが、民衆からの支持はイマイチだったようで短命に終わります。そのため稀少性は非常に高く状態が良ければ50万円からの買取額となります。


⑥享保一分判金


享保一分

正徳一分判金の不人気の為、金の品位をさらに上げて造られたのが、この享保一分判金となります。発行枚数は多く、買取額は3万円~となります。


⑦佐渡一分判金

佐渡一分

享保一分金の中には、佐渡金山で作られたものがあります。佐渡で製造された享保一分金には、裏の時代印に「佐」の字が使われました。残存数が極端に少なく、状態のいいものであれば150万円以上の買取額となります。


⑧元文一分判金

1736年(元文元年)からは、またしても品位を下げた「元文一分金」が発行されます。時代印を表す「文」の楷書体が打たれるのが特徴です。買取は1万円前後になります。


⑨文政一分判金

1819年(文政2年)年からは、さらに金の含有量を減らした「文政一分金」に切り替わりました。当然のことながら民衆からの評判は悪く、古い一分金との交換をしぶる人も多かったようです。時代印を表す「文」の草書体が打たれるのが特徴です。買取は1万五千円前後になります。


⑩天保一分判金

1837年(天保8年)の改鋳で作られた「天保一分金」は、品位が微増しています。

しかし、重さが減っているので金の使用量を増やしたわけではありません。含有量としては微増であっても、金の使用量は減っているのです。時代の刻印を表す「保」字が刻印され、買取額は2万円前後になります。


⑪安政一分判金

いよいよ幕末期にも近づいた1859年(安政6年)には、日本政府は海外との流通を想定した「安政一分金」を発行しました。安政一分金には、「分」の字の二画目が”止まっているか”、”はらっているか”の2種類があり、止まっていたら「トメ分」、はらっていたら「ハネ分」と呼ばれています。写真は「トメ分」となります。「トメ分」の方が稀少性が高く、買取額は22~23万円となります。「ハネ分」だと15万円前後になります。


⑫万延一分判金

1860年(万延元年)、海外への小判や分金の流出は止まらず、日本政府は急ぎ対処せざるを得なくなりました。

そのために金貨の大幅な小型化を図り「万延一分金」が誕生します。直近の安政一分金と比べても重さは半分以下になっており、かなり思い切った小型化です。小指のさきっぽ位の大きさの為すぐに見分けがつくかと思います。

こちらも「トメ分」「ハネ分」の2種類があり、「トメ分」の方が希少性が高くなります。「トメ分」の買取額は、12万円前後、「ハネ分」の買取額は5~6万円となります。


いかがだったしょうでしょうか?今回は江戸の金貨「一分金」のご紹介でした。他にも江戸の金貨には「二分金」「一朱金」など単位が多く存在します。尚、今回は種別で買取額を出しましたが、「逆打」「無刻印」「額縁(両面額縁)」といった細かい分類でも買取額は倍以上異なります。

こういった分金銀の鑑定は必ず専門家に任せるようにしてください。

新橋スタンプ商会では、30年以上鑑定歴のあるプロによる鑑定を行っています。ご自身、ご家族の大切なコレクションを一点一点丁寧に査定させて頂きます。






 
 
 

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