表に虎の絵が描かれているこちらの銭は幕末の水戸藩が鋳造した地方貨幣です。幕末、日本には200余の藩がありましたが、どの藩も家計は苦しかったようです。あの手この手で収入を増やそうとしましたが、藩独自の貨幣発行もそのひとつです。水戸藩は、桜田門外の変など幕末の事件をいくつか起こしておきながら、藩論が統一されず、明治維新そのものには大きな役割を果せませんでした。この虎銭は慶応3年(1867)、その銭座の職人への支払い用に100文として発行し、その後市中で50文として使用させたものだそうです。 背の文字は「富国強兵」です。 水戸学では攘夷論、外国との対抗の必要性が強く唱えられてきましたので、貨幣にもこの「富国強兵」という字句が使われたのでしょう。
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